日本の奥深く。奈良大和路。雨の「女人広野 室生寺」 [地域紹介(奈良県)]
三重県名張市との県境の奈良県に、女人広野 室生寺(むろうじ)があります。
ほりけんの自宅から車で1時間足らずの距離にあります。
奈良時代末期の宝亀年間(770-781)、時の東宮・山部親王(後の桓武天皇)の病気平癒のため、
室生の地において延寿の法を修したところ、竜神の力で回復したことで、興福寺の僧が朝廷の命で
ここ室生に寺院を造ることになったと言われています。
如女人禁制だった高野山に対し、女性の参詣が許されたことで「女人高野」の別名があります。
宇陀川の支流にかかる朱色の太鼓橋、その左手に、その室生寺が見えてきました。
太鼓橋を渡ると室生寺です。その仁王門を抜け、金堂、本堂、五重塔へと足を運び、
登るか登ろまいか迷った末、奥ノ院まで登りました。
太鼓橋から眺めた表門です。桜の花が少しほころび始めていました。
仁王門を潜ります。仁王様の強さに肖ろうと多くのお守りが架かっていました。
石段の上に、金堂(平安初期、国宝)が見えてきました。
その金堂の中心にご本尊、釈迦如来立像(平安初期、国宝、写真手前)
その向こう側に文殊菩薩像(平安初期、重文)、十一面観音菩薩像(平安初期、国宝)
その前に運慶の作と伝えられる十二神神将像(鎌倉時代、重文)が並べられています。
更に、進むと 本堂(写真左)の奥に五重塔(平安時代初期、国宝)が見えてきました。
多くの方々が、この五重塔を見て帰るのですが、室生寺の奥の深さがここから始まります。
その先に、ガスに霞んで先が見えない程の石段があります。 一大決心で登ることにしました。
休み休み登ること20分。頭上に奥の院が見えてきました。
下りも大変です。何度か足を踏み外しそうになりました。
太鼓橋まで戻ってきました。奈良大和路に、少し雨が降り出していました。
門前町まで戻ってきました。「よもぎ入り回転焼き」なるものが売っています。
室生寺の思い出の味に、1つ買ってみました。奥の院で疲れきった体に甘みが合います。
日本の深いところ、奈良大和路。小雨交じりの日に訪れてみました。
名古屋に比べ2週間遅れの桜がこれから始まろうとしていました。